【開発Tips】kintoneアプリ設計 ― 業務型と作業型、その特徴と選び方
- 祐斗 河合
- 3 日前
- 読了時間: 2分
kintoneは誰でもアプリを作れるのが魅力ですが、その「アプリの単位」は企業ごとに大きく異なります。
ある会社では「契約管理」のように業務全体をカバーするアプリ、別の会社では「製本依頼」のように作業に特化したアプリ、といった具合です。
業務フォーカス型(基幹型)

契約管理、案件管理、請求管理など、業務全体を担うアプリ。
台帳としての役割を持ち、会社の資産データを集約する。
強み:全体を俯瞰できる、一元管理しやすい
弱み:スコープが広くなり、複雑化しやすい
作業フォーカス型(タスク型)

製本依頼、承認申請、検収など、個別の作業に特化したアプリ。
業務の一部の動きを切り出すイメージ。
強み:シンプルで運用しやすい、分業に向く
弱み:点在しやすく、全体像を把握しづらい
混在するのが現実
多くの企業では業務型と作業型が混在しています。
ただし「業務型アプリを綺麗に回す」のは難易度が高く、例外対応や権限分岐が増えて複雑になりがち。
そのため、台帳(業務型)はシンプルに保ち、作業は別アプリに切り出して連携させると運用しやすくなります。
ベンダーごとのアプリ設計スタイル
実際に開発を依頼するベンダーさんも、それぞれ得意なスタイルがあります。
業務全体を意識して整理してくれるスタイル
スピーディに作業アプリを立ち上げるスタイル
どちらが良い/悪いではなく、自社の課題やゴールに合っているかが大切です。
ベンダー選定時のチェックポイント
発注側としては、以下の点を確認すると安心です。
業務理解
全体像を整理してくれるか
台帳と作業の違いを説明してくれるか
設計思想
アプリ分割の基準を持っているか
複雑化を避ける工夫を提案してくれるか
データとプロセス
ER図や業務フローで説明できるか
アプリ間連携の設計を考慮しているか
運用・改善
「シンプルに始め、改善していく」という視点を持っているか
運用後の改善サイクルを見据えているか
おわりに
業務型と作業型、どちらも一長一短があります。
大切なのは、背骨となるアプリをシンプルに保ち、作業型と組み合わせて全体をデザインすること。
ベンダーさんのスタイルを理解し、自社の状況に合うパートナーを選ぶことが、kintone活用の成功につながります。



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