kintoneのルックアップを無料で自動取得する方法|設定手順と上書きの注意点
顧客コードは入っているのに、顧客名や住所が空欄のまま。レコードをコピーするたびに、ルックアップの「取得」を押し直している。そんな入力作業を減らしたいときに使えるのが、無料プラグイン「ルックアップサポート」です。
ルックアップサポートは、レコードの追加・編集画面を開いたときに、設定したタイミングに応じてルックアップを自動取得します。この記事では、導入手順と3つの取得モード、入力済みの値を扱うときの注意点を紹介します。
自動取得できるタイミングを確認する
本プラグインの自動取得は、追加・編集画面を開いたときに動きます。その時点でルックアップのキーに値があり、参照先を1件に特定できることが前提です。
たとえば、レコードをコピーして作成する場合など、画面を開いた時点でキーが入っている場面で利用できます。画面を開いた後のキー入力に随時反応する機能や、参照元の変更を全レコードへ一括反映する機能とは異なります。
3つの取得モードと上書きの違い
取得モードはルックアップごとに選択します。どのモードでも、キーが空の場合は取得しません。
取得モード | 取得する場面 | 選ぶときのポイント |
コピー先が空のときだけ | キーに値があり、コピー先が1項目以上あり、そのすべてが空のとき | 既に入力されている値を保持したい場合の候補です。既定のモードです。 |
常に取得 | キーに値がある追加・編集画面を開いたとき | コピー先の既存値が参照元の値で上書きされます。取引時点の情報を残したい運用では注意します。 |
新規作成時のみ | 追加画面を開いたとき。レコードのコピーによる作成も含む | 編集画面では取得しません。ただし、コピーして新規作成する際のコピー先の値は確認が必要です。 |
「コピー先が空のときだけ」は、空欄の項目だけを補完するモードではありません。コピー先が複数ある場合、そのうち1つでも値が入っていれば取得対象になりません。また、コピー先フィールドが設定されていないルックアップでは取得しません。
導入・設定の手順
1.配布ファイルをダウンロードする
ルックアップサポートの配布ページから「Releases」を開きます。説明書付きのbundle ZIPをダウンロードした場合は、まず解凍してREADMEを確認してください。
kintoneに読み込むのは、中にある名前の末尾が「-plugin」のZIPファイルです。このプラグインZIPは解凍しません。bundle ZIPをそのままkintoneへ読み込まないようにしてください。
2.kintoneに読み込み、対象アプリへ追加する
kintoneのシステム管理にある「プラグイン」からプラグインZIPを読み込み、対象アプリに追加します。管理操作ができない場合は、社内のkintone管理者へ依頼してください。
3.ルックアップごとにモードを選ぶ
アプリの設定から「プラグイン」を開き、ルックアップサポートの設定へ進みます。対象のルックアップごとに自動取得を設定し、取得モードを選びます。
コピー先を手修正する運用や、取引時点の名称・住所を残す運用なら、既存値を保持する必要があるかを先に確認しましょう。
4.保存してアプリを更新する
プラグイン設定を保存し、「アプリを更新」で反映します。業務で使う前に、テスト用レコードで追加・編集・コピーによる作成を確認してください。
顧客マスタを使った確認例
ここでは「顧客コード」をキーに、顧客名と住所をコピーする構成を例にします。特定のお客様の利用実績ではなく、動作を確かめるための例です。
画面を開いた時点の状態 | コピー先が空のときだけ | 常に取得 |
顧客コードあり、顧客名・住所は両方空欄 | 取得対象 | 取得対象 |
顧客コードあり、顧客名だけ入力済み | 取得しない | 取得対象。コピー先は上書きされる |
顧客コードあり、顧客名・住所は入力済み | 取得しない | 取得対象。コピー先は上書きされる |
顧客コードが空欄 | 取得しない | 取得しない |
「取得対象」であっても、参照先を1件に特定できない場合などは値が入りません。自動取得を試す前に、同じキーで標準の「取得」ができるかも確認してください。
特に住所や単価など、過去の値を残す必要がある情報では、毎回最新のマスタ情報へ更新することが適切とは限りません。どのモードを選ぶかは、保存したい情報の意味に合わせて決めます。
無料版の対応範囲
機能・環境 | 対応内容 |
PCの追加・編集画面 | 自動取得に対応 |
モバイルの追加・編集画面 | 自動取得に対応 |
PCのレコード詳細画面 | ルックアップとコピー先の色分けに対応 |
追加・編集画面、モバイルの色分け | 対応していません |
ゲストスペース | 対応 |
サブテーブル内のルックアップ | 無料版の取得対象外 |
業務条件を組み合わせた自動取得、参照元との差分表示 | 無料版の対象外 |
条件付き取得、サブテーブル内の取得、差分表示が必要な場合は、ルックアップサポート+の機能紹介をご覧ください。
旧版から更新するときの注意点
旧「Lookup Color Marker」「Lookup Color Marker Plus」とは同じプラグインIDを引き継いでいます。別のプラグインとして並ぶのではなく、更新によって置き換わります。
旧Plusで自動取得を有効にしていた場合、取得モードは「常に取得」として引き継がれます。コピー先の値を保持したい場合は、更新後の設定を確認してください。また、「ルックアップサポート+」の環境に無料版を読み込む場合も、+が置き換わる点に注意が必要です。
よくある質問
キーを入力すれば、その場で必ず取得されますか?
本記事の無料版は、追加・編集画面を開いたときの自動取得を対象にしています。画面を開いてからの入力変更をきっかけにした処理は、本記事の対応範囲に含めていません。
参照元を更新すると、過去の全レコードも更新されますか?
全レコードを一括更新する機能ではありません。設定したモードと画面を開いた時点の状態に応じて、対象レコードの取得が行われます。
無料で業務に使えますか?
プラグインはMIT Licenseで無料公開しており、商用利用も可能です。kintone自体の利用環境は別途必要です。
まずは1つのルックアップで試す
入力済みの値をどう扱いたいかを決め、1つのルックアップで動作を確認すると、適切な取得モードを選びやすくなります。
仕様・導入方法の詳細:公式README
本記事は2026年9月27日時点の公開仕様(v1.3.0)をもとにしています。最新版の対応範囲は配布ページでご確認ください。



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